Q&A
シンポジウム2|ICFとまちづくり
シンポジスト 井手 一茂 (千葉 大学予防医学センター)
Q
気候変動への回復力という視点をご紹介いただけましたが、療法士派遣等によりリハ職が地域に関わることで「地域の気候変動への回復力」が改善・促進したような事例はありますでしょうか?
A
リハ職が地域に関わることによる「地域の気候変動への回復力」改善・促進関する実践とそのエビデンスはこれからの領域かと理解しています。
リハ職の災害派遣や平時からのつながり、防災の取組など、仮説としてはリハ職が関わることで回復力が高まる可能性は高いと思っています。
教育講演2|SDMが描く、ICFと意思決定の関わり
講師 尾川 達也 (西大和リハビリテーション病院)
Q
自律性や主体性を大切にしたいと思うのですが、臨床では患者さんは今後どうしたい、どう生きたいというのが、なかなか、引き出せません。日本人はそれほど主体的に生きてないのかもとも思います。OTさんの専門性を活かして面談で引き出してもらおうと思うのですが‥
A
確かに、日本の場合は思っていても表出されない方が多いような気もします。(主体的に生きてはいますが、支援されてまで…と思う方は多いかもしれません)
そのため、SDMを実践する場面でも、はじめの2つのステップが重要だと感じており、希望を言ってもいい環境づくりが臨床現場では必須となります。
作業療法士の方は対象者の語りを引き出すことに優れていますので、臨床現場ではそれぞれの専門性を組み合わせながら役割分担できるといいかと思います。
Q
EBMだけでなくNBM(Narrative based medicine)という考え方もあるかと思いますが、
このナラティブな部分が個人因子になるかと思っております。その中でSDMはこのNBMにおける一つの支援の仕方というかプロセスという認識でよろしいでしょうか?
A
私も、大きくはそのように考えてよいと思います。NBMは、対象者の語りを通して、その人の価値観や生活歴、病気や障害の意味づけを理解する考え方です。
その語りの中には、ICFでいう個人因子に関わる内容も多く含まれる一方、語りには家族関係や地域資源、支援者の態度などの環境因子、さらには活動・参加の選択に関わる内容も含まれます。ですので、NBM=ICFの個人因子というわけではなく、もう少し広い概念であると考えています。
SDMはNBMにおける一つの支援の仕方ではありますが、より汎用性のある方法ですので、NBMだけに属するものではないという点は重要かと思います。

